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designer s.

デザインとは、
記憶記録を読み解くこと

って、ある夜にとあるデザイナーが淡々と語ってくれた。

この言葉、好きでした。
その夜はとても気持ちよく眠れた。
わたしは格言にとんと弱い。
けど単純に虚弱な敏感肌なんじゃなくって、

ほしいところに届いたんだと想う。
ほしいときに。わたし、最近すごく素敵な
建築物に出逢ったの。


明治初期の銀行を、そのまま残した
BAR.その名も、「THE BANK」.
鎌倉の由比ヶ浜に、長谷寺へ向かう
通り沿いに、Y字路の中央に立ってた。

わりと有名らしい。お連れさんが雑誌で
予め知っててくれてた。当然、BARだから
朝は閉店。開店は夜。 今は早朝9時だから、
硬く口も目も閉じて、岩のごとく眠ってる、

静かな、おごそかな存在感。ストリートで
群を抜いて放っていたよ。
その通りがね、いわゆる カマクライフを
象徴してて、古民家が軒並み連なっていて、

そこを若いテナントがカラフルに改造して
今風の、多種多様なお店を爽やかに営んでいるの。

クラシック自転車が停まるカフェ
こうばしいパン屋さん
マリンルックの服屋さん
鎌倉野菜をふんだんに使ったごはん屋さん
おしゃれなお米屋さん

などなど。。お連れさんと、街自体が
古民家の保護を推進してるのかな?って
想うくらい、沢山あって若いひとたちに
住みつかれてたよ。(笑) 

ポツポツ、空家もあった。普通の街なら
容赦なく壊されて、マンションのひとつ
建っちゃうんだろうけど。それが、鎌倉

の求められてる姿なんだろうね。
自分だったら、あの空間を使って何する?
てプチ議論に(笑)なったけど、いまいち
思いつかなかった。在り来りのものしか。


長谷寺まで歩いて30分。あっという間に
歩ききった長谷通り。見てる分には至極
楽しいんだけどね。入りたいってお店は

ひとつもなかったな。だってどれも、
1+1=2 それ以上でもそれ以下でもない
印象だったんだよね。

THE BANK 以外。
開くわけがないドアをひっぱってみたり、
締め切られた窓をカリカリ触れてみたり。(笑)
色あせた出窓の屋根のblueは

「アッパーブルー」ていうんだって。
錆びついた青。この色がいちばん好きな
色かもしれない。


まるで横尾忠則の「Y字路」の絵のような空気。
過去と未来の交差点。この中心にTHE BANK。
先輩は、「過去と未来の中央は現代てことだよね」

て言ってた。そう、
The BANK は 今の結晶 であったの。
看板ひとつ、
この形でしかありえない運命性を感じて
ドキドキした。

入れなかったけど、
カウンターは当時のまま使ってるみたい。
改造された方は、著名な一級建築士。

なんという、永遠に色あせない傑作を
創られたのかしら!

こんな仕事、興奮せずにはいられない。
古いものに、新しい命を永久に未来へ
吹き込ます。これが、デザイナーという

お仕事でしょ? 
こういう仕事、してみたいって想う?
ドキドキする?興奮する?


という、問いに先輩は
「はい」と答えてくれました。
そして、冒頭の言葉が

続きました。

「デザインとは、記憶記録を読み解くこと」

他の古民家sたちがなぜ、しっくりと
こなかったのか、ちとわかった気がした。
昔のひとの、その家の声を聞いてないの。

たぶん。
組み合わせただけじゃ、新しいものは生まれない。
当時の街の色、ひとの表情、背景の時代だったり
ひも解くことは、今ここに居る意味につながって、
ここを引き継ぐ者の、編み出す形が見えてくるの。


ポストモダニズム ●□×※☆…なんたら。
ゼロからの構築はあり得ない、からこその
空洞化した虚像空間に、ストーリーがうまれる。

それが、過去といまと 未来とをむすぶ物語
として、紡がれていくの。


「わたしもデザインする人間になりかたった」

そう漏らしたら、
「人生そのものが、デザインだよ」だなんて
カッコイイことを言ってくれるから、
ちょっと恥ずかしくなったけれど (笑)
 
そこになにか希いを見いだせた 気がした。

読み解いていく。声を聞いていく。 古の
ひとと交わり、今という物語を織っていく。

kikimoranran.tada
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2014年10月23日(木) 17:12 by kikimoranran [ Edit ]

COMMENT
M    (2014.10.27 Mon 06:41)
アッパーブルーじゃなくて、コッパーブルーですよ(´・Д・)」
tada    (2014.10.30 Thu 16:28)
修正しようとしたらmさんから有り難いコメント発見(´・Д・)」アッパー
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